南部鉄器メーカー「及源鋳造株式会社さん」の鉄瓶を購入して使い始めた記録です。
前回までの続きです。
前回記事:南部鉄器の鉄瓶を使い始めました(その④)〜いよいよ使用開始①〜
冬の時期の楽しみである薪ストーブ。
薪ストーブでの調理に目覚め、
- 薪ストーブ用のクッキングスタンド
- OIGENのピアット
を今年の1月末に購入しました。
そして、いよいよ使用開始です。
鉄瓶の使用開始〜続き〜
鉄瓶の使い始めには「湯垢付け」!
2023年2月4日、いよいよ鉄瓶の使用開始です。
あらかじめ「及源鋳造株式会社さん」のWebサイトを閲覧していて事前の予習は済んでいましたが、あらためて同封されていた取扱説明書も確認しました。
まず、鉄瓶の使い始めに重要なポイントが「湯垢付け」という作業です。
鉄瓶は、その使用方法を誤るとあっという間にサビが出ます。
そのため、さびにくいしっかりとした手入れが肝心なのですが、その使い始めにこの作業を行います。
使用するのは「硬水」!
この作業に必要なのは、「硬水」です。
水には、1リットルの中に含まれるカルシウムやマグネシウムなどがどれだけ含まれているかで「硬度」が変わります(WHOでその基準が定められています)。
具体的な硬度は、
- 60 mg/L 以下:軟水
- 60~120 mg/L :中硬水
- 120~180 mg/L: 硬水
- 180 mg/L 以上:超硬水
とされています。
ちなみに、及源鋳造株式会社さんがお勧めしているのは、
硬度300mg/L程度の硬水!
具体的な商品名にも触れており、
- EVIAN(エビアン)
- Vittel(ヴィッテル)
が良いとのこと。
ちなみに、これ以上の硬度の水を使用すると、湯垢が付きすぎてポロリと剥がれ落ちてしまうのだとか。
もちろん、念願の鉄瓶ですから推奨されたとおりに作業を進めるため、Vittel(ヴィッテル)を使用することにします。
そもそも湯垢とは?
あらためて、「湯垢」とはなんでしょうか?
「垢」と聞くと、なんとなく汚れたイメージではありますが、これは鉄瓶の内側に水に含まれたカルシウムやマグネシウムといったミネラル分が結晶化して付着したものとのこと。
南部鉄器業界では昔からこれを「湯垢」と呼んでいるようです。
この「湯垢」がしっかりと付着していれば、鉄器をサビから守ってくれるコーティングの役割を果たしてくれるようです。
もちろん、購入したばかりの鉄瓶の内側はきれいな状態で、「湯垢」はまったくありません。
つまり、鉄瓶の使い始めの作業とは、
硬水を使用して鉄瓶の内側に「湯垢」を付着させサビ発生を防止する
という重要なものなのです。
いよいよ湯垢付け作業
湯垢付け1回目
前置きが済んだところで、いよいよ湯垢付けの作業です。
手順は取扱説明書の通りに進めます。
まずは、鉄瓶に8分目ぐらいまで用意したVittel(ヴィッテル)を注ぎます。
フタをしない状態で、火にかけます。
火力は中火程度ということですが、IHクッキングヒーターの場合は、弱〜中の設定とのこと。
最初は弱でスタートして、その後中へと火力を強めます。
〜続きます〜